紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク 紀伊・環境保全&持続性研究所
連絡先:kiikankyo@zc.ztv.ne.jp 
ホーム メールマガジン リンク集 サイトマップ 更新情報 研究所

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第2作業部会による第4次評価報告書の主な内容

 2007年4月7日にIPCCの第2作業部会は、温室効果ガス(炭酸ガスなど)の増加に伴う地球温暖化の影響に関する第4次評価報告書の採択を行い記者発表を行った。

 IPCC第2作業部会第4次評価報告書としてとりまとめられた原文

 関係機関による第2作業部会第4次評価報告書の翻訳は下記を参照。
    政府報道発表資料
    環境省(第2作業部会第4次評価報告書の翻訳)
    
 第4次報告書の要約は、上記の政府報道発表資料に掲載されているので、そちらをご覧いただきたい。

 ここでは、本報告書の内容を読んで、
紀伊半島への影響に関係しそうな内容を列記してみた。

.地球温暖化の影響は、第3次報告書で述べられた内容よりも、一段と明確になってきた。

2.最近の温暖化は、植物の開葉、鳥の渡り、産卵などの
春季現象が早期化している。

3
強い降雨現象の頻度が増加する可能性が非常に高く、洪水リスクが増加する。

4.全球平均気温の上昇が1.5〜2.5℃(1980〜1999年との差)を超えた場合には、
動植物の絶滅リスクが高まる可能性が高い。また、生態系の構造と機能、生物種の生息範囲、生物間相互作用に変化が生じて、生物多様性や生態系からもたらされるサービスに悪影響が生じることが予測される。

5.地域的な平均気温が3℃を超えて上昇すれば、
食料生産が減少に転じると予測される。

6
商業的木材の生産性は、短中期の温暖化により大きな地域変動が生じる可能性がある。

7.今世紀半ばまでに、沿岸は気候変化及び海面上昇の影響により、リスクが増大する。2080年代までに、海面上昇により、
低平な地域で洪水のリスクに直面する。

8
熱波、洪水、暴風雨による死亡、疾病、及び傷害が増加する。

 これらの内容について、紀伊半島における影響をさらに詳細に検討し、それらへの対策を考え、今後、事業計画を進める時に、このことを念頭におきつつ対応すべきであろう。
(2007.4.23/M.M.)
「トップページ」へ
「第1作業部会による第4次評価報告書の主な内容」へ
「地球温暖化影響研究室」へ